これは日本航空が経営危機で、世間に心配されていた頃、
ある飛行機を利用した乗客の、機内で体験されたお話です。
機長によるアナウンスが入りました。
このアナウンス、
とても心温まる素敵なものでした。
このような内容でした。
「えー、機長の○○でございます。
当機はまもなく成田国際空港に着陸いたします。
小さなお子様をお連れのお客様、
お子様はちゃんとお隣にお座りでしょうか?
迷子になっていないでしょうか?
当機はジャンボ機で、貨物室、客室1階、2階、
ベッドルームを入れると4階建てになっております。
貨物室やベッドルームには秘密の扉、
通路を通って行くことができます。
これらは秘密ですので、
皆さまにお教えすることはできませんが、
でもどうしても知りたいという方は、
ぜひお近くの客室乗務員にお尋ねください。
中でも、気の弱そうな客室乗務員に
声をかけてみてください。
もしかしたら、教えてくれるかもしれません。
しかし、私パイロットを16年間しておりますが、
未だかつて気の弱い客室乗務員に会ったことは一度もありません」
乗客がチラホラと笑い始めます。
「これらの秘密の扉ですが、
たまに見つけて入り込んでしまい、
迷子になってしまうお子様がいらっしゃいます。
もし、お子様が迷子になってしまい、
見つけられない場合は、
お近くの客室乗務員にお知らせください。
いったん皆さまに当機をお降りいただき、
CA、パイロット総出で大捜索いたします。
そして見つかった際には・・・」
見つかった際には、どうするというのでしょうか?
まだまだパイロットの名調子は続きます>>>
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「そして見つかった際には…
いったん、日本航空でお預かりし、
10年後に立派な客室乗務員、
またはパイロットとしてお返しいたします」
(乗客笑顔)
「えー、昨年の夏休みには、7名のお子様が
迷子になり、現在、日本航空でしっかりと
訓練中でございます。
最後になりましたが、
このように日本航空が業務を続けていけるのは、
本日の444名の乗客の皆さまをはじめ、
国民の皆様のおかげでございます。
誠心誠意、社員一同頑張って参りますので、
今後とも日本航空をよろしくお願い致します」
(乗客一同、感動)
「それではまもなく
成田国際空港に着陸いたします」
日本人パイロットによる
こんなにユーモアのあるアナウンスは、初めて!
最初はふつうに『ふんふん』と聞き流している程度でした。
しかし、どんどん周りの乗客が耳を傾けており、
最後は全乗客が、そのアナウンスに聞き入ってしまいました。
私は二階席でしたが、
一階席では、笑い声や拍手があったようです。
アナウンスが終わった後、
私と妹はもちろん拍手。
ほんとうに心温まるアナウンスでした。
この方は、会社の経営状態が悪くても、
会社の信用回復のために、会社を愛して
仕事をされているんだと思います。
それがとても伝わりました。