僕らのお母さんはおばあちゃんだから

b990
どもの発達がちょっとゆっくりなので、
保健センターに通っている母親です。

母子教室みたいな集まりの最中、
おばあちゃんと男の子が二人迷い込んできました。

「すみません、里親会の集まりの会場はここでしょうか?」
とおばあちゃんが尋ねました。

トイレに行くときに貼り紙を見たので、
場所を知ってる私が教えてあげました。

「それなら、上の階の○○室ですよ」

おばあちゃんは、頭を下げながら、
ふたりの男の子達の手をしっかり握って去っていきました。

でも、○○室って引っ込んでてわかりにくいんだよな~と思い出し、
案内した方がいいかなと思いました。

私は、子供を先生に預けて三人の後を追いかけました。

前方から聞こえてきたのは、
ちょっと漫画みたいな会話でした>>>

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の子二人のこんなやりとりが聞こえてきました。

男の子(小)「さっきのが『おかあさん?』」

男の子(大)「うん、あんな感じ。でも僕らのお母さんはおばあちゃんだから!」

男の子(大)「○○君と僕が違うところで生まれても兄弟みたいに、
       ほんとうのお母さんでなくても、おばあちゃんがおかあさんだから」

男の子(小)「うん、綺麗なおかあさんたちより
       おばあちゃんが一番優しいね、きっと」

おばあちゃんは、ただただ交互に男の子二人に微笑みかけていました。

二人の男の子を里子として育てる上で、いろんな苦労があるだろうに、
その笑顔はただただ優しくて・・・。

このおばあちゃんがこの男の子達に
どれだけの愛情を注いでいるのか分かるようで、
何だか泣きたくなった私でした。

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