とにかく”渋い”のひと言がよく似合う俳優さんでした。
根津甚八という名前を初めて聞いた時、
あれ、どこかで聞いた名前だな?と思いました。
真田十勇士のひとりだったのです。
真田幸村の家来で、猿飛佐助や霧隠才蔵とともに、
講談に登場した架空の人物の名前でした。
この名前は「状況劇場」の唐十郎さんが付けたそうです。
そうか、古い話だけど、根津さんはアングラ劇団出身だったのですね。
ここ数年は厳しい課題を負った生活だったようです。
04年7月に人身事故を起こし、
被害者が亡くなってからは、公の場に出ることがなくなっていました。
その後、うつ病も患い、
持病の椎間板ヘルニアも悪化したことなどで、
10年に俳優を引退していました。
寡黙だけど、独特の存在感を放つ稀有な俳優さんでした。
またひとり、団塊の世代が旅立ちました。
ご冥福をお祈り申し上げます。
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