ハンク・アーロンという米国大リーグの選手をご存じでしょうか?
そう王貞治選手が、ホームラン記録世界一を達成する前の記録保持者だった人です。
王選手が追い越す前までは、ハンク・アーロン選手の755本塁打が世界記録でした。
その前までの世界記録は、ご存じベーブ・ルースの714号が燦然と輝く金字塔でした。
ハンク・アーロンは黒人選手であったために、
当時、ベーブ・ルースの記録を抜こうとするとき、いろんな反発を受けたようです。
世界記録714号を塗り替えるという誇らしくも、神経をする減らす時期でありながら、
いやがらせの方が多かったのです。
実際にベーブ・ルースの記録を追い抜いた時は、
全米中から脅迫、非難、侮辱の手紙が来る日も来る日も
ハンク・アーロンのもとに届けられました。
本人も相当気分を害して落ち込み、投げ出したりしたくなったそうです。
しかし、これら脅迫状の事件は、やがてマスコミの知るところとなり、
このことが大きく報道されることになりました。
そうすると、それまでひと言もそんな逆風に触れなかった
アーロンに多くの同情が集まりました。
それからは、逆に励ましの手紙が殺到してアーロンの心を慰めたのです。
彼の自伝によると、その励ましの手紙の中には
次のような、感動的な一通が紹介されていました>>>
↓Facebookの続きは、こちらからどうぞ↓
ハンク・アーロンの自伝にあるファンからの手紙の抜粋です。
『親愛なるアーロン様』
あなたがベーブルースの記録を破った時、私たち家族は病院でテレビ観戦をしていました。
実は、その直後に私たちの孫がこの世を去ったのです。
八歳の孫は「ハンクは今晩打つよ」といい続けていました。
あなたが本当に715号を打った時、注射針を右腕に刺していた孫は、左手を高く上げて、テレビに向かって叫びました。
「やったあ!お父さん、やったぞ!彼はきっとやると思ってたんだ!」
孫は白血病と癌で寝たきりだったのです。
あなたが私たちの可愛い孫に、どんなに大きな喜びを与えて下さったのかをお伝えしたくて、この手紙を書きました。
みんながあなたを愛しています。
孫が飛び上がって叫んだのをお見せしたかった。
病院の三階にいた全員がこのことを知っています。
孫はあなたを我がことのように誇りにしていました。
ホームラン新記録を見るチャンスを孫に与えて下さったことに感謝します。