11月10日は昭和の大スターの命日。…森繁久弥さんの場合は

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倉健さんが亡くなられたのが2014年の11月10日でした。

もう早いものであれから8年になろうとしています。

せめてDVDとかでまた、
いつでもお会いできる僕らは幸せだと思います。

そして、同じ命日に、森光子さん、森繁久弥さんがいます。

偶然に重なる11月10日は、昭和の大スター3人の命日として、

多くの人の記憶に残ることでしょう。

13年前(2009年)の11月10日にお亡くなりになったのは森繁久弥さんです。

森繁久弥さんのエピソードも数あまたありますが、
どれもこれも深い人間愛を感じさせるものばかりです。

とぼけた芸風とは裏腹に、細かい気配りに長けた人でした。

盲学校での小さなひとつのお話しをご紹介します。

森繁久弥さんが、ある目の不自由な子供達のいる施設を慰問しました。

しばらくおしゃべりをした後、「七つの子」を歌いました。

「カラスなぜ泣くの・・」の歌ですね。

この歌の2番の歌詞に移りました。

「山の古巣へ行てみてごらん♪」

ここで、森繁さん、歌をパタッと止めたのです。

周りはドキッとしました。

「まさか歌詞を忘れたのでは・・・」

しかし、そうではなかったのです。

実は・・・>>>

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ばらく一呼吸おいた後、森繁さんは歌を続けました。

「まあるいしたいい子だよ~♪」

もちろん正しくは「まあるい目をしたいい子だよ~♪」です。

目の不自由な子供の前で、誰が「まるい目」と歌えるか

一瞬、相手を思いやった歌詞に変えたこの優しさが、
森繁久弥さんの人間味の一端をよく表わしているのです。

とっさの気転の素晴らしさと、常に観客を意識した役者根性というべきでしょうか。

名を残す昭和の大スターの目線は、決して上からではなく、
膝を屈して同じ位置に置いていたのでしょう。

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