こうして歴史の1ページとしての「遊郭」を見ると、
そこで生きてきた人たちの息づかいを感じます。
多くの歳月をこの区画だけで
生きてきた女性たちがいます。
そして、女性たちの哀しさだけでなく、
そこの灯に寄せられる蛾のような男たちの
悲しき欲望にも思いをいたします。
若い日のわが身を振り返り、
ここに通った愚かさと、厚化粧のお姉さんたちとの
「ぶつかり合い」が恥とともに蘇ります。
話し込むと、プロのお姉さんたちは、
案外素直な人ばかりだったなと思い出します。
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