エリザベス・マーレー、
通称、リズ。
10歳の頃、家の中では母と姉のケンカが
いつも繰り広げられていた。
リズの両親は無職の上に薬物依存、
月3万円の生活保護が唯一の生活収入源。
そのわずかな金を、両親に見つからないように隠すのが、
リズと姉の日課だった。
食料を買う金すらなかった。
しかし涙を浮かべ懇願する母を
拒否することが出来なかった。
娘から奪った金を持って、
母と父は夜の街に消えていった。
リズ達の食事は、水をかけたコーンフレーク。
両親は料理も掃除もしてくれなかった。
家の臭いが染みつき、
服も1ヵ月以上着替えていない…。
学校でも居場所はなかった。
そして薬物依存が激しくなった母は、
家族と離れて治療することになった。
さらに市の職員がリズを保護するためにやってきた。
父親に2人の子供を育てることは出来ないと市が判断。
父は姉の方を育てることを選んだのだった。
リズが連れてこられたのは児童福祉施設。
3カ月後、薬物治療を終えた母が、
リズを引き取ると名乗りを上げた。
薬物が抜け、穏やかになった母。
リズは学校にも通い始め、友達も出来た。
しかし、幸せは長くは続かなかった。
母がエイズを発症したのだ。
病気は日に日に母の寿命を奪っていった。
それから間もなくして、
母は亡くなった…。
リズが15歳の時だった。
母の死とともに収入も途絶え、
リズはホームレス生活に身を落とすことになった。
物乞いをし、
24時間動いている地下鉄で雨露をしのいだ。
そんな生活が半年も続いた。
生きる気力を失いかけていた頃、
学校に行きなさい、という母との約束を思い出す。
思い立ったリズは、
「私に可能性をください」と、
地元の高校の先生に掛け合い、入学を認めてもらう。
こうしてホームレス生活を続けながらの
リズの高校生活が始まった。
生活費に加えて、学費も稼がなくてはいけなく、
寝る暇もなく働いた。
1年後・・・>>>
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中学も満足に通っていなかった17歳のリズは、
学年トップの優等生に。
通常4年で通う高校を、
たった2年で卒業の資格を手に入れた。
その結果、成績優秀者だけの研修旅行でボストンへ。
そこは世界有数の名門ハーバード大学。
校舎も学生たちも何もかもが眩しかった。
リズはハーバード大学へ進学することを、
夢見るようになった。
学力的には十分。
問題は学費・・・。
ハーバード大学に通うためには、
4年間の学費などで1,400万円。
リズは、ニューヨークタイムズの
奨学金制度の存在を知る。
倍率なんと500倍の狭き門。
さらに育った環境などを書類に書く必要があった。
本当のことを書いたら、面接に通るかどうか分からない。
しかし、
これしかリズがハーバード大学へ進学する道は無かった。
「私はサウスブロンクスで生まれたホームレスです。
今も地下鉄で寝泊まりしています。
両親は薬物依存で母はエイズで亡くなりました」
面接では何一つ嘘も隠し事もしなかった。
「母と約束しました。
自分の可能性を信じるって。
だから私はハーバードに行きたいんです」
2000年9月、リズは奨学金を得て、
ハーバード大学に進学した。
ハーバード大学を優秀な成績で卒業。
リズは卒業後、未来ある若者たちのために、
心理カウンセリングの会社を設立した。
出典元URL:https://www.youtube.com/watch?v=zvEsL-vQuwk