僕はね、昔、まあ今もだけど、
運動も勉学もろくにできなかった。
友達もいないし、顔も悪い。
いつもひとりぼっち。
・・・だから死のうと思ったことがある。
でも、死んでしまったら、僕の葬式代がかかるだろう。
役立たずの僕のために、
そんなムダなお金を使ってほしくなかったんだ。
そこで僕は考えた。
これ以上、迷惑をかけないように、
今は死なないでおこう。
生きて生きて、
僕が死んで、
迷惑になる人たち、みんな死んでから、死のうと。
どこかの海か崖にでも、身を投げて…ね。
おじいちゃん、どうしてこんな悲しいお話を
この僕に聞かせるのでしょうか>>>
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じいちゃんの話は続きます。
でもね、気づいたんだ。
僕には両親がいる。兄弟がいる。
兄弟はやがて結婚して、子供を持った。
僕も運よく結婚できて子供を持てた。
僕が生きている以上、つながりが
消えることはないんだ…ってね。
そして僕は、僕の大事な妻のため、子供のために、
今まで生きてきた。
その僕の大事な、
子供の子供、それが君です。
「ありがとう、
君がいるから僕は生きています」
病院で自傷による
出血多量の手当のため入院していた
僕に向かって。