ちっちゃいじいちゃんが世界一でっかく見えた日

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84歳になる、僕のおじいちゃんが言いました。

僕はね、昔、まあ今もだけど、
運動も勉学もろくにできなかった。

友達もいないし、顔も悪い。

いつもひとりぼっち。

・・・だから死のうと思ったことがある。

でも、死んでしまったら、僕の葬式代がかかるだろう。

役立たずの僕のために、
そんなムダなお金を使ってほしくなかったんだ。

そこで僕は考えた。

これ以上、迷惑をかけないように、
今は死なないでおこう。

生きて生きて、
僕が死んで、
迷惑になる人たち、みんな死んでから、死のうと。

どこかの海か崖にでも、身を投げて…ね。

おじいちゃん、どうしてこんな悲しいお話を
この僕に聞かせるのでしょうか>>>

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いちゃんの話は続きます。

でもね、気づいたんだ。

僕には両親がいる。兄弟がいる。

兄弟はやがて結婚して、子供を持った。

僕も運よく結婚できて子供を持てた。

僕が生きている以上、つながりが
消えることはないんだ…ってね。

そして僕は、僕の大事な妻のため、子供のために、
今まで生きてきた。

その僕の大事な、

子供の子供、それが君です。

「ありがとう、
 君がいるから僕は生きています」

院で自傷による
出血多量の手当のため入院していた
僕に向かって。

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