ごく自然に善行のできる人たち

b937
一番が吹き荒れた日。

本当に物凄い強風で店の看板が倒れたり、
また、朝からトラブル続きでずっと落ち着かず、
僕は疲れ切っていた。

そんなとき、若いカップルのレジを打っていた。
そうしたら男のほうが、
「駐車場の段ボールが飛び散って迷惑なんですけど。
 あのままにしておいていいんですか?」
と少し怒りながら言ってきた。

こっちも疲れ切ってイライラしていたので
「申し訳ございません。今すぐ片付けます」
と適当にその場を収めた。

しばらくして、嫌々強風の吹き荒れる外へ出た。

駐車場を見たら、みごとに段ボールが一面に散らばり舞っていた。

片付けるにも、その最中も強風が吹き止むはずもなく、
気の遠くなるような作業だった。

もうこのまま放っとけば、どっかいくだろ。

そんなヤケクソ気味なことを思いながら、
段ボールをかき集めていた。

するといきなり、僕の背中の方から女性の声が・・・>>>

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みません、これ・・・」
と、さっきのカップルの彼女の姿がそこにあった。

彼女の方が、僕よりはるかに多くの段ボールを抱えて立っていた。

くるくるキレイに巻いた髪がボサボサになっていた。

ひらひらのキュートなワンピースを着ているのに、
汚い段ボールを胸いっぱいに抱えていた。

その後ろには彼氏が、
さらにたくさんの段ボールを抱えて立っていた。

とても自分が恥ずかしくなった。

申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

カップルから段ボールを受け取って、
深くお辞儀をすることしかできなかった。

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