大きな話題で1992年ごろにブームとなった『一杯のかけそば』。
映画化までされたものの、作者が寸借詐欺をして逮捕されたことで、
一気にブームは去っていきました。
しかし、台湾では同じような話が、2006年3月に
実話として新聞で報道されたのです。
台湾の南投県というところに、
夫婦と4男1女の子どもの7人家族が住んでいました。
父親がアルバイトをして生活していましたが、仕事は少なく、
生活保護を受けなければ生きていけない状況でした。
そこに追い討ちをかけるように母親がガンを患い、
入院をしなければならなくなってしまいます。
子供たちは食事を満足に食べるお金もない中、
入院した母親のため、洗濯や入浴など、
身の回りの世話に奮闘しました。
生活はさらに苦しくなる一方です。
子どもたちは満足に食べることもできずにいました。
そんな様子を見かねて、入院先の看護師が、
5人で分けるには少ないと思いつつも、
1杯だけあったワンタンメンを食べさせてあげることにしました。
すると5人のうちの3人の子どもたちが
分け合って麺を食べましたが、
誰もワンタンには手をつけようとしません。
どうして食べないのかと尋ねると、
子どもたちはこう応えたのです>>>
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「ワンタンはお母さんに食べさせてあげたい」
この出来事がメディアで報じられると、
全台湾から「親子のために」と多額の寄付金が寄せられました。
また当時の陳水扁総統が激励のため、彼らを見舞いに訪れました。
母親はその報道の翌月に帰らぬ人となりましたが、
子供たちは多くの支援を受け、すくすくと成長していきました。
それから10年を経過した今日、長男と長女は軍人として独立し、
「兄弟みんな元気です」と現況を報告しています。
特に末っ子の4男は、バスケットボールに励み、
今では学校の代表選手として試合に参加することもあるとのこと。
事情を知る飲食店では、今でも兄弟から
お金を受け取ろうとしないところもあるそうです。
しかし、長男はこう語ります。
「もう心配しないでください。幸せを祈ってくれるだけでいいです」