明治・大正を代表する数学者、菊池大麓(きくちだいろく)は、
イギリスのケンブリッジ大学で学位を取得し、
日本に近代数学をもたらしたことで知られています。
ケンブリッジ大学時代、彼の成績はいつも首席で、
地元イギリスの学生たちは、異国の人間が首席であることに
不満を持っていました。
そこで、菊池が重病にかかって入院したときに、
成績が次席だったブラウンという学生に、
”イギリス人の誇り”にかけて首席を取れと皆がけしかけます。
入院中の菊池は講義を受けられないのですから、
当然、ブラウンが一番になるはずでした。
ところが、菊池が退院した後に行われた試験では、
やはり菊池が首席でブラウンが次席だったのです。
しかし、なぜかブラウンは満足そうな様子でした。
むしろニッコリ微笑んでいたのです。
なぜだったのでしょうか?>>>
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ブラウンは入院している菊池に講義のノートを
毎日送り届けていました。
異国人だということで、菊池の成績をねたみ、
入院したことをチャンスだと多くの人が考えていました。
首席を取ることがイギリス人の誇りと思う人の中で、
ブラウンはあくまでフェアでありたかったのです。
そして言いました。
「よかった。イギリス人の誇りを守ることができた」
何が本当の誇りかを知るブラウンは、
真の意味での英国紳士だったのです。