今から30年ほど前のことでした。
富士フィルムから「写ルンです」という商品が出ました。
当時、わたしはカメラメーカーの営業マンで、
敵ながら、この商品の完成度の高さ、
価格の安さに度肝を抜かれました。
カメラ業界としては「使い捨て」でも、
これだけキレイに簡単に撮れるとなれば、
自社製品の最大ピンチです。
カメラメーカーでなく、フィルムメーカーだから、
こんな大胆な発想で商品開発できたのでした。
「カメラ」業界は、「使い捨て」という表現に拒絶感を示し、
あれはカメラじゃない、レンズ付き「フィルム」なんだ、
ということで、小さな気晴らしを図ったようです。
それがやがて落ち込み、今、見直されている。
見直されてる理由が、アナログ感ありとのこと。
ちなみに「写ルンです」は、ビジネスモデル的にも優れています。
プラスチックのカメラ・レンズ部分を、
店頭で確実に回収する、リサイクルの仕組みを実現しているからです。
しかし、まあ諸行無常の感がよぎります>>>
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