ある日のテレビ番組に出てる近藤真彦さんを見てると、
ずいぶん渋くていい男になったなと思いました。
そう、もう50歳超えてるんだそうです。
おっちゃんがサラリーマンの頃のある日、
会社のショールームにやたら女性社員が群がっており、
なにごとかと思っていたら、みな「マッチ」「マッチ」
と言っています。
そうか、消防訓練か、一本でも火事の元だからな。
そう思って人だかりの向こう側を見たら、
そこにほっそりした青少年がいて、
それがマッチというタレントだと、その時知りました。
CMか何かの挨拶に来てたようです。
その日のテレビでも話題になってました。
やんちゃなマッチの伝説がひとつあります。
ある歌番組のリハーサルの時でした。
マッチは十代の新人歌手でした。
共演者の中に、大御所の美空ひばりさんがいました。
その美空ひばりさんのリハーサルでの歌を聞いたマッチ、
思わず歌い終わったひばりさんのところに近づき、
こう言ったそうです。
「ぅんまいな~~!おばさん」
周囲は青ざめました。
何といっても天下の歌姫、
しかも誰もが恐れ多くて近づけないひばりさんです。
あろうことか、新人の小僧がおばさん呼ばわりするとは。
おばさん呼ばわりされたひばりさん、
さてどう反応したか。
実は、その日のテレビで、マッチがこのお話に修正をかけてました。
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その日のテレビ番組では、自分のやんちゃ伝説に対し、
いや、実はこうだったんだ、と「釈明」できてよかったと、
マッチが語っていました。
実は、マッチは直接ひばりさんを、
おばさん呼ばわりしたわけではなかったのです。
リハーサルの場面です。
通常、番組のその時点でのリハーサルには、
代役を立てるのが一般的だったそうです。
ところが、そのリハーサルに登場した歌い手さんは、
美空ひばりさんご本人だったのです。
化粧を落とした素顔のひばりさん、
そして遠くからそれを見ていたマッチ。
ひばりさんの歌は「悲しい酒」でした。
手抜きのないひばりさんは、リハーサルの時にも
ハラハラと涙を流しながら歌います。
しんと静まりかえったスタジオ内に、
ひばりさんの魂に届くような歌声が響きます。
感激のあまり思わずマッチが漏らしたひと言。
それが「ぅんまいな~~!おばさん」だったのです。
決して面と向かってひばりさんに言ったわけではありませんでした。
ただ、スタジオ内は水を打ったような静けさでした。
マッチの「ぅんまいな~~!おばさん」の声は、周囲に響き渡ったのです。
むろん、マッチは、ひばりさんが大御所であることも知っていたし、
リハーサルで歌ってるのが、まさかご本人のひばりさんだとは、
思ってなかったと、本日語ってました。
いずれにせよ、新人マッチは、美空ひばりさんの楽屋に
お詫びを入れに行くことにしました。
「おばさん」と言われたひばりさん、どう反応したか。
えらい叱られると覚悟していたマッチでしたが、ひばりさんは
「嬉しい」
と言ってくれたのです。
なぜなのか?
こういう理由でした。
もはやひばりさんには、面と向かってわざわざ
「うまい」と褒めてくれる人はいませんでした。
そうですよね、わざわざ、あのひばりさんに「うまい」など言うのは、
逆に失礼を与える感じです。
マッチの「うまい!」の感想は、
美空ひばりだから「うまい!」と褒めたわけじゃない。
知らないおばさんの歌に感激して出た「うまい!」だった。
いわゆる「素」の反応として、
「うまい!」と言われたことに対し、
ひばりさんは、素直に喜んだのだそうです。
それ以来、マッチ少年は、美空ひばりさんから何かにつけ
可愛がられることになったそうです。
それにしても、繰り返しになりますが、
マッチこと近藤真彦さん、本当に渋いいい男になりました。
物静かな雰囲気と、良識的な語り口は、
おとなの男からも好かれるオーラを発していました。