寒天の加工食品で、ちょっとしたブランドになっています。
これを提供している会社「伊那食品工業」は、いい感じの会社です。
業績的には、創業以来、約50年もの間、増収増益を続けています。
プレジデント誌でとり上げられたこともあります。
長野県伊那市にあり、この会社見学のために、
トヨタグループや帝人など一流企業が見学に訪れるそうです。
上場しないし、大手企業の傘下にも属さず、独立系で大変かっこいい企業です。
ただ、おっちゃんが最もかっこいいなと思ったのは、
人目を引くパフォーマンスではなく、人が気づきにくいところで、
さり気なく地域に気づかいをするところです。
たとえば、(地味ですが)こんな話があります。
多くの社員さんは、車通勤ですが、会社の入り口に入る際、
全ての車が左折して入ってくるそうです。
右折から入ってくる車は一台もいません。
なぜでしょうか?>>>
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伊那食品工業の入り口前の道は、片側一車線です。
実は会社側の通達で、右折して入門しないように告げてあります。
右折しなければならない車は、一度通り過ぎてから、
大廻りして信号機で方向を変え、左折で入るようにしています。
なぜ、そうするかといえば、右折しようとすれば、
後続車が詰まってしまい、渋滞の元になってしまうからです。
定点観測でもしていないと気づかないような気遣いではありますが、
だから大切なんだと社長さんは言います。
そんな例の他に、公共の駐車場では、
なるべく入り口から遠い所に停めるような気遣いもしています。
誰もが、争って有利な入り口付近に停めようとします。
そこは、皆様に譲って差し上げなさい、
というのがこの会社の考え方です。
小さなことの固まりが、やがてモラルを高め、
それが地域社会にいい影響を与えるという信念を
社長さんは持っています。
ところで、ご存じの方も多いかと思います。
この会社の理念は「年輪経営」というものです。
木にはいろんな年輪があります。
成長の早い木は、年輪と年輪の間が広く開いています。
比べて、樹齢数百年の木は、年輪と年輪の間が、きっちり狭い間隔です。
幅広い年輪の、成長の早い木は、倒れやすく、
きめ細かい年輪の木は、丈夫で倒れにくいのです。
ゆっくりでも、確実に成長していこうというポリシーが、
創業50年以上も、連続で増収増益している秘訣なのでしょう。