15年前(2007年10月)、文枝師匠が、秋の園遊会に出席したときのことです。
この園遊会では、天皇皇后両陛下(当時)をはじめとした皇族方は、
出席者全員と会話をなさいます。
招待者は、配偶者もいれると2000人近い人数になります。
関係者は大変ですね。
それでも、予め全ての招待者の下調べをして、各々の功績などを皇族に報告しておきます。
まず天皇陛下(当時)が、文枝師匠に「落語の海外公演で頑張っていますね」
と声をかけられました。
文枝師匠、大変恐縮して、いつもの弁舌がさわやかでありません。
次に皇后陛下(当時)がお言葉を述べられました。
その言葉に、文枝師匠、ハッと驚くとともに大きな感動を覚えたそうです。
そのお言葉とは>>>
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そのお言葉とは、文枝師匠のお父様が戦死なされたことへのねぎらいの言葉だったのです。
少年時代の文枝師匠、その暮らしは貧しかったのですが、それでも戦争未亡人としての師匠のお母様はこんなことを言ってたそうです。
「おまえはいつか天皇陛下と食事をするかもしれへんねんから…」
そんなことで、お母様の師匠に対する礼儀作法は、相当に厳しかったそうです。
大変なお母様です。
ひょっとしたら、息子の数十年後の姿を見据えておられたのでしょうか。
そんなお母様のことを思い出し、文枝師匠は皇后陛下(当時)のお言葉に、
とても感動したそうです。
園遊会では、御料牧場の肉を使った焼き鳥やジンギスカンが立食形式で出されました。
しかしながら、人気者の文枝師匠のこと、
周囲の出席者との写真撮影に追われ、結局何も食べられずに帰ってきました。
それでもいい親孝行になったと感謝しつつ、
おみやげにもらった菊のご紋入りのドラ焼きを、
マネージャーや弟子と分けて、気持よく食べたそうです。