四歳の誕生日に、母から『桃太郎』の絵本を買ってもらった私は、
その時期の子供によくあるように毎晩母にせがんでは、
眠りにつく前に読んでもらうのが常だった。
ただ、普通の子と違っていたのは、桃太郎より鬼の方が好きだったことだ。
何度読んでも最後には退治されてしまう鬼がかわいそうになり、
とうとう私は「鬼が島の鬼さんへ」
という宛名で励ましの手紙を書いて、こっそりポストへ入れてしまった。
そんな届くあてのない手紙を出して一週間後、
思いがけない出来事が小さい私に起きたのだ>>>
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届くあてのない手紙を出して一週間後、
私宛てに送り主の名前がない郵便小包が届いた。
両親の前で開けてみると、
中から一冊の絵本『泣いた赤おに』が出てきた。
誰が送ってくれたのか、両親さえも本当に分からない。
その日から、私の宝物は『桃太郎』から『泣いた赤おに』へと変わった。
今考えれば、
たどたどしい字で書かれた幼い子供の手紙を受け取った郵便局員さんが、
プレゼントしてくれたものではなかったかと思う。
あれから三十年以上を経た今、真実を知るすべもない。
けれども、あの時に本を届けてくださった人の善意の心が、
今も確かに私の心の中に生きていて、私の人生を支えてくれているように思う。
参考本:あのときはありがとう「涙がでるほどいい話」
出版:河出文庫 「小さな親切」運動本部編
泣いた赤おにのお話し、
おとなになった今、聞いてみるとなんだかほんとに泣けるお話しです。
動画泣いた赤おにのお話はいかがですか?
お時間あればどうぞ、「泣いた赤おに」>>>