その空港には天使がいた

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11月25日、アメリカではサンクスギビングの前日、水曜日のことでした。

ミシガン州グランドラピッドに住むローラさんは、
フロリダに住む父親から一本の電話を受けました。

それは、とても悲しい知らせでした。

「お母さんが倒れた」

金曜日の朝、担当の看護師から、
もう2度と母の目が覚めることなないだろうと電話で聞いたローラさん。

慌しく荷物をまとめ、生後3ヶ月の娘を抱いて
国際空港へと向かったのです。

幸い、アメリカン航空のシカゴ経由フロリダ行きに空席があり、
彼女は無事搭乗することができました。

ところがゲートを離れ滑走路に出てからしばらく待っても、
飛行機が動く気配がありません。

メインテナンスの必要があるとアナウンスが流れました。

その間ローラさんは、携帯電話でオーランドにいる父や姪、
自宅で待機している夫に不安な気持ちを伝えていました。

「飛行機はたぶん遅れて到着すると思う。
 もしかしたらママに会えないかもしれない。どうしよう・・・」

1時間経過し、愕然とするアナウンスが流れます。

「このフライトはキャンセルされました。」

激しくショックを受けたローラさんは号泣します。

「今日ママの傍に行くことは出来ない。。。」

その時です。前の座席に座っていた女性が
ローラさんに声をかけました>>>

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の名前はメアリー。申し訳ないけど、あなたの話を聞いてしまったの。
 ずっとずっとあなたと家族のためにお祈りしていたわ。
 あなたがオーランド行きの便に無事乗れるまで、
 ずっと一緒に居させてくれないかしら。」

突然の申し出に涙をこらえることができなかったローラさん。

ローラさん親子とメアリーさんの3人以外の乗客が全員飛行機から降りたとき、
CAがやってきて、メアリーさんも降りるように促します。

しぶしぶメアリーさんは親子をあとに飛行機から降りていきました。

その時夫から電話がかかります。

サウスウェスト航空のオーランド行き直行便で、
12時15分に出発する便があるというのです。

時計を見るとすでに11時55分でした。

時間の猶予は全くない上に、
その時ローラさんの利用するアメリカン航空と
サウスウェスト航空の間には契約がありません。

ということは、アメリカン航空のチケットでそのまま
サウスウェスト航空の飛行機には乗れないことを意味しています。

それでも、航空会社の人たちは急いで
彼女の荷物やベビーカーをサウスウェスト航空のゲートまで運んでいました。

もちろんメアリーさんも、飛行機の中で言った通り
自分自身の目的地へ向かう飛行機の列に並ぶことなく、
彼女の傍にずっと寄り添っていました。

乗客はすでに搭乗していて、ゲートには係員が1人残っているだけでした。

ローラさんは、泣きながらいきさつを話しました。

「大丈夫、2席空席があります。400ドル払えば、乗れますよ」

サウスウェスト航空のゲートに居た係員の女性がこう言うやいなや、
そばにいたメアリーさんがすかさずこう言ったのです。

「私が払います!」

なんと言うことでしょう。

「これは私からのサンクスギビングとクリスマスのプレゼント!
 あなたは、一刻も早くオーランドに行って、
 お父さんと娘さんの世話をしてあげて」

ローラさんが泣き崩れたことは、言うまでもありません。

“I love you, and the Lord loves you.”

オーランドの空港に降り立ったとき、
あのゲートの係員の女性からメールが届いていました。

そこには、自分の名前と、皆で良い方に向かうように祈っているということ、
それからメアリーさんの簡単な連絡先が書かれていました。

飛行機がゲートを離れた後、メアリーさんは、
ローラさんの荷物もちゃんと飛行機に乗ったかどうかを確認するために
ゲートに戻ってきたことも添えられていました。

病院に到着したのは面会時間が終わるぎりぎり15分前だったそうです。

12月3日、みんなから愛されたローラさんのお母さんは、
静かに息を引き取ったそうです。

この話は、もともとはローラさん自身が自分のブログに、
メアリーさんと言うすばらしい天使に空港で出会ったという話。

そしてサウスウェスト航空のスタッフの親切な対応について
感謝の気持ち表したいと書いたものでした。

それが多くの人々の感動と共感を呼びシェアされ続け広まったのです。

クリスマス前にローラさん親子の前に現れた天使。

メアリーさんという女性はいったいどんな女性なのか、
知りたくなりますが、そっとしてあげたいと思います。

この話には続きがあります。

覚えていますか?

メアリーさんがローラさんが搭乗したゲートに確認に戻ったことを。

その時、なんとサウスウェスト航空は、
メアリーさんに彼女の親切と思いやりに対し敬意を表し、
航空券をプレゼントしたそうです。

サウスウェスト航空はテキサス州ダラスに本社を置く
アメリカの格安航空の最王手。

よくCS(顧客満足)を教えるテキストに登場する会社です。
「世界で最も安全な航空会社」のひとつとしても挙げられています。

余談ではありますが、こんなにサービス品質の高い企業でも、
ポリシーはこうです。
「社員第一、顧客第二」

従業員の満足があってはじめて、お客様への満足が提供できる、
という信念に貫かれています。

参考、出典元URL http://spotlight-media.jp/article/225742217213194163

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