1月24日(土)から25日(日)にかけて、
各地で記録的な大雪に見舞われました。
大雪は、真っ先に交通手段に大きな影響を与えます。
めったに雪を見ない佐賀県では、
24日、約250人が乗車した博多行きの特急列車が、
JR有田駅に約8時間立ち往生しました。
定刻遅れで有田駅に午後1時過ぎに到着したところで、
この列車は雪のために停車。
そこから列車は、有田駅から長時間身動きできなくなったのです。
ところで有田町は、今年2016年が、陶磁器の創業400年となります。
そのための記念事業やイベントをあちこちで催しています。
有田駅舎でも、この日、町おこしに取り組むグループがいました。
『Arita Ceramics Railway 町作りプロジェクト』というグループです。
有田駅の駅長さんは、列車内に閉じ込められた乗客のことが気がかりで、
グループの代表、辻聡彦(つじとしひこ)さんに相談をしました。
駅長さんの相談を聞いた辻さんは、早速行動を起こしました。
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辻代表が起こした行動とは、Facebookを利用して仲間に呼びかけることでした。
出来るだけ窮状を拡散させ、多くの協力を取り付けようとしたのです。
列車内には、たまたま有田工業高校の先生も乗り合わせており、
Facebookでの情報拡散に協力しました。
結果、有田町内外のコンビニなどでおにぎりなど約250個を調達。
町民からはその他に、飲み物、毛布、自分たちの夕食に作った
おでんなどが持ち込まれました。
この特急列車は結局、停車8時間後(午後9時10分)に
始発駅の佐世保に引き返すことになりました。
駅長さんは、
「乗客から『おいしかった。ありがたかった』という声を数多くいただいた。
本当に助かった」と感謝しました。
グループの辻代表は、
「困っている方を助けたい一心。多くの人の協力で、
有田の心意気を示すことができた」と話しました。
前記したように、この有田町は今年、陶磁器発祥400年の、
いわば町を上げての「お祭り」を計画しています。
多くの来街者をお迎えするうえでは、
陶磁器という製品や店舗というハード面にとどまらず、
何より「おもてなし」というソフト面の充実が欠かせません。
表面的にマニュアルをなぞるような「おもてなし」では、
来街者の共感を得ることは困難です。
今回の事例のように、マニュアル外の対応や、いざというときの対応、
人が困っているときの反射神経こそが、「おもてなし」の真髄だと思います。
地理的に閉鎖的なところに位置する有田町、
その町民性には何となくシャイな一面があります。
しかし、こんな風に「おもてなし」の心意気が芽生えつつある地域です。
400年の記念事業やイベントを、いい機会として、
どうぞお訪ねになってはいかがでしょうか。
参考:佐賀新聞 2016年1月26日付朝刊(24面)を参考にしています。