Aさんという運転手がいて、この人、乗客からのクレーム等で、
始末書件数がトップの人らしいです。
そのAさんが運転する路線では、いつも決まった時間帯に、
盲導犬を連れたおばさんが乗って来ます。
おばさんはいつもの笑顔で、
「おはようございます」などと
運転手に挨拶したりする感じのいい人。
盲導犬もしっかりしつけをされているので、
吠えたり暴れたりもせず、おとなしい犬です。
ある日、いつものように、そのおばさんが乗車した日のことです。
いつものように、おばさんはほぼ定位置の席に座りましたが、
バスが発車してからすぐに、少し高飛車な中年男が運転席まで来ました。
そして、
「○○バスは、いつから車内で
ペットの持ち込みが出来るようになったのかね?」
と、おばさんに聞こえよがしに言い放ちました。
Aさんはそれを聞いて、
「ペット?ペットなんて、どこにもおりませんが?」
とすまし顔。
中年男は、カッと頭に血が上ったようです。
「ここに犬がいるじゃないか!
ペットだろこれは!!」と激昂。
確かに今時、盲導犬をペットと言い張る
中年男の言い分はズレています。
Aさんは、
「ああ、その犬はこの方の目ですから・・・」
と答えました。
この時点で、車内は
「運転手さん、グッジョブ!」的な雰囲気に包まれていたそうです。
しかし、中年男はひっこみがつかなくなったのでしょう。
大声で怒鳴り返しました。
「それは屁理屈だ!
俺は犬の臭いが嫌いなんだ!
ごちゃごちゃ言ってないで
早くこいつらを降ろせ!」
というようなことを言いました。
この場合、通常ならば、何とかこの男をなだめすかして、
クレームが大きくならないように計らうのが、
運転手の間での常道ではあります。
ところが、そこはさすがに始末書件数トップのAさんです。
この困った客への対応は、少し違いました>>>
↓Facebookの続きは、こちらからどうぞ↓
Aさんは、やおらバスを路肩に停車させると、
その中年男にこう言いました。
「お客さん、お金はいりません。
あなたが、ここで降りてください。
少し行けば次の停留所です。
あと30分もすれば、次のバスが来ます。
それに乗ってください」
そして、さっさと男を降ろしてしまいました。
当然、その日のうちに、バス会社には
その中年男からのクレーム電話が来ました。
形式上、Aさんは始末書を書かなければならず、
またAさんの始末書件数が増えることになりました。
・・・が、上司や同僚も含め、会社内ではこの件について
Aさんを咎める者は誰一人いなかったといいます。