ほんの少しの勇気ある親切がもたらしたもの

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メリカのニュー・ハンプシャーに暮らす女性、
ケイシー・フィッチャーさんは、子育てしながら
大学に通っています。

ある日の朝、ケイシーさんは、大学に向かう途中、
ダンキンドーナツに立ち寄りました。

そこで、ケイシーさんは、一人のホームレスの男性が、
手持ちの小銭を数えながら、
店の前に立っているのを見かけました。

たぶん、手持ちのお金が不足しているのだろう。

ケイシーさんは「何とかしてあげたい」と思い、
反射的に、そのホームレスに声をかけました。

案の定、ホームレスの男性が持っていたのは、わずか1ドル。

ケイシーさんは、男性のために、
コーヒーとベーグルを注文し、
一緒に座ろうと男性を誘いました。

最初のうち、男性はあまり話をしたがりませんでした。

でもケイシーさんが何度も会話をふってくるので、
少しずつ口を開きました。

男性は自らの生い立ち、そして今までに起きた様々な出来事を
ケイシーさんに語りました。

ホームレスであることで、自分にどれだけ
周りの人が冷たく当たってくるか・・・。

ドラッグのせいで自分でも嫌な人間になってしまったこと…。

ガンで母親が亡くなったこと、
そして会ったこともない父親のこと…。

本当は、母親が誇りに思ってくれるような
人間になりたいと思っていることなど…。

話しているうちに、あっという間に時間が過ぎていき、
授業に行かなくてはいけない時間になりました。

ケイシーさんがそのことを伝えると、
男性は少し待ってほしいと言い、
紙に何やら走り書きを始めました。

その書かれたメモを見て、
ケイシーさんはあっと驚くことになります>>>

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い字でごめんね」
男性はそう言って、クシャクシャのレシートに書かれた
手紙をケイシーさんに手渡し、
そして、にっこりと笑って、その場を去って行きました。

渡されたメモを見たケイシーさんは、
思わず声を出しそうに驚きました。

そのメモにはこう書かれていたのです。

「今日、自殺しようと思っていたのです。
 でも、君のおかげで、もうそんな風には思わない。
 ありがとう、素敵な人」

ケイシーさんと出会ったことで、
ホームレスの男性の何かが変わったのですね。

ケイシーさんにとっては、
見るに見かねた小さな親切であったのでしょうが、
男性にとっては、人生が変わるほどの大きな出来事だったのです。

ほんの紙一重の差で、何の関係もない人に寄り添い、
その結果、大きな命を救うこともできる、
そんなお話しでした。

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