これは2016年4月、もう7年ほど前の話になります。
熊本・大分地域の地震があった直後の「生さだ」放送で視聴したときの記事です。
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「生さだ」こと”今夜も生でさだまさし”。
昨夜の放送は、佐賀県有田町からでした。
その時に、ちらりと触れていたお話です。
佐賀まで来てて、熊本・大分を素通りするわけにはいかないだろう。
かと言って、歌を歌って励ます役割の自分が「今」行くのは少し早いのでは…、
とさださんは考えました。
いろいろ下調べもしたそうです。
それで結局今回は、そっとお訪ねし、
お土産(支援物資)だけをお届けしようと思いました。
さださんは、長崎出身です。長崎の名産には、カステラやどら焼きがあります。
こんな時には、せめて長崎名産の甘いものでも食べていただこうと、
カステラ1,000個、どら焼き1,000個を調達しました。
カステラは、文明堂から。どら焼きは、福砂屋から。
結局、その荷物は合計250キロもの大荷物になりました。
これだけの物量は、通常ならば調達先の文明堂や福砂屋でも、
時間がかかったり、大いに手間ひまがかかります。
また空港での手続きやそのコストもバカにならないものがあります。
通常ならば、大量の支援物資の「調達」と「物流」に難儀が伴うところ、
今回は、通常時でないいわば非常時です。
そして、非常時ならではの「人の善意」をさださんも感じることになりました>>>
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文明堂、福砂屋ともに、単品でいきなり1,000個を調達するのは、
大変だったろうと想像されます。
本来であれば、工場側とのやりとりに時間がかかったり、
場合によっては、直接工場を交渉の相手にまわされたり、
そんなことがありがちです。
しかし、今回、販売の窓口の方は、
さださんの購入の目的が被災地支援であることを知って、
さださんが驚くほどのスピードで
「お品、揃いました」の反応を返して来たそうです。
また空港の窓口(ANA)では、通常ならば250kgもの大荷物です。
検品や検疫などの煩わしい手続き、費用が伴うかと思います。
しかし、ここでもさださんがいろいろ説明するまでもなく、
こんな対応を受けたとのことです。
「支援物資ですね。分かりました。すぐに通します。
費用ですか?…無料です」
さだまさしさん、大いに感じました。
みんな気持はひとつなんだな。
みんな被災地を思い、
何とか協力して被災者の方々の力になりたいんだ、と。
それが次第に会社レベルの取り組みになっており、
とても嬉しいことだと感じました。
現地へのお届けの時には、さださんも額に汗しながら、
荷物運びの列に加わっていたそうです。
それは視聴者のハガキで明らかにされてました。
近々、熊本でのコンサートの予定もありましたが、
会場の半壊などで中止になりました。
さださん、そのことも謝罪しつつ、こんなことを言ってました。
「コンサートが中止になりすみませんでした。
だけど、必ず熊本・大分にはお訪ねして歌います。
今は、僕ら歌を歌う人間の役どころじゃないと思います。
歌い手が歌で皆さんを勇気づけるには、
もうしばらく現地での時間が必要に思います。
それまでどうか、もうしばらく待っていてください。
”がんばって”とは言いません。どうぞお元気で」