最後まで演奏する楽器を諦めなかった少年

b108
本で初のプロ手話通訳者となった丸山浩路さんの書かれた本
「本気で生きよう!なにかが変わる」より。

丸山さんは、14年前にお亡くなりになりましたが、
手話らしからぬ派手なパフォーマンスを披露し、
日本初の手話コーディネーターとして、手話の振付や、
NHK教育テレビの手話ニュースキャスターなどを務めてこられました。

この本の中で、筋ジストロフィーという難病と闘う少年の話が紹介されています。

その少年は、全身の筋肉が硬くなって、
だんだん動かなくなる進行性の病気にもかかわらず、
音楽が大好きでした。

それに家族もまた全員音楽好きという家庭でした。

家族全員でファミリーバンドを組み、
コンサートなどで演奏を披露するほどの腕前でした。

少年の大好きな楽器はギター。

それが病状の進行により、
やがてギターが弾けなくなります。

しかし、少年はそれに諦めることなく、
ギターのかわりにチャレンジしたのはドラムでした。

そして、ドラムも演奏できなくなる日が来て、
彼はここでも諦めずに、
今度はボンゴという打楽器にチャレンジします。

家族に支えられ、懸命な練習をします。

そして、ついにはコンサートの会場を埋める観客を感動させるまでになります。

でも、やがて、そのボンゴも演奏できなくなる日が来ます。

もう演奏できる楽器はなくなってしまいました。

それでも、彼は諦めようとしませんでした。

何より、ご両親も彼を諦めさせようとしませんでした。

ギターが弾けなくなり、ドラムを叩けなくなり、
ボンゴも叩けなくなりました。

ご両親、そしてご本人は次にどんなチャレンジをしようというのでしょうか?>>>

スポンサーリンク

↓Facebookの続きは、こちらからどうぞ↓

のご両親は、少年の両腕が動かなくなる、
そんな状況になっても諦めることなく、
少年の演奏できる楽器が無いなら自分たちで作ってしまおうと考えました。

幾多の失敗を繰り返しながら作り上げたのが
「ワンダーリード」という楽器です。

ワンダーリードは、唇ひとつで演奏ができる、
小指の第一関節ほどのごくごく小さな笛です。

噛み締める強さ、弱さで音の高低を調整できる仕組みになっているのです。

彼は、14歳で亡くなりました。

彼が生前、丸山さんに言ったことがあります。

『丸山先生、手が動く、足が動く、目が見える、耳が聞こえる、
自分の頭で考えることができる・・・。あたり前じゃないよね。奇跡だよね。
自転車に乗ったり、かけっこしたり、ボールを蹴ったり、
バットを振ったり、泳げたり、縄跳びができたり・・・。
すごいことだよね、それができるなんて。

でも、みんな、そんなこと当たり前だと思っている

当たり前だと思っちゃうから、欲張りになっちゃうんだ。
欲張りになっちゃうから、やさしくなくなっちゃうんだ。
手が動く、足が動く、目が見える、耳が聞こえる・・・。
それだけでもすごいぞって。それで十分じゃないかって、みんなに伝えて』

当たり前のように目の前にある幸せに気づき、そして感謝する。

だって、あなたが持っている特別なもの(失いたくないもの)は、
数え切れないほどあるのです。

丸山さんのこの言葉も紹介しておきましょう。

     心が変わると態度が変わる
態度が変わると行動が変わる

行動が変わると習慣が変わる
習慣が変わると人格が変わる

人格が変わると出会いが変わる
出会いが変わると運命が変わる

運命が変わると人生が変わる

この言葉は、元ヤンキースの松井秀喜さんも大切にしている言葉ですね。

スポンサーリンク