私は消防士。
幼児から高齢者まで、多くの人に防火指導を行ってきましたが、
どれほどの人が防火の知識を、いや消防士の私を覚えてくれているだろうか。
そのようなことは、一度も考えたことはなかったのですが、
ある日、スナックで見知らぬ夫婦から、
「あなたは消防さん?」
と声をかけられたのです。
「はい」
と答えると、その夫婦は目を輝かせて、
こんな話を私にしてくれました。
「先日、保育園の子を車に乗せて自宅へ帰る途中、
20メートルほど離れた所から『あっ!消防のおじさんや』
とあなたを指さしながら大きな声で叫んだのです。
私が『まちがいだよ』と言い返すと、『消防のおじさんや』
と繰り返し言うのです」
どうして知ってるの?と聞くと、その子はこう答えたそうです>>>
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『僕が保育園で消防自動車のおじさんと、火遊びはしない、
先生やお父さん、お母さんの言うことを聞く、と約束をしたんだ。
約束をしたから、消防のおじさんを忘れていないんだ』
ご夫婦はこの話を、嬉しそうに私に聞かせてくれました。
私は、この話を聞いてる途中で、思わず目頭が熱くなりました。
20メートルも離れ、しかも私服姿の私を通りすがりの車窓から見ただけで…
と思うと、園児の記憶にいかに印象深く残ったのかと、
改めて防火指導の大切さに、
今さらながら、事の重大さと責任感を覚えました。
この幼児の心を嬉しく受け止め、今後の防火指導に励みます。
ありがとう。サイレンの鳴る日がなくなるように。