金メダリスト高橋尚子さん。
世界の頂点に登りつめた高橋さんですが、
実は、中学・高校時代は決して強いとは言えず、
とても全国大会で通用するような選手ではなかったのです。
ご本人が述べていますが「心身ともにすごく弱い」選手だったそうです。
こんなことやってて意味があるんだろうか。
もういやだ、もうダメだ、やめてしまいたい。
毎日そんな後ろ向きで、不安な気持を抱えながら、
日々過ごしていたそうです。
そんな苦労時代、高校の陸上部の顧問・中澤正仁先生から贈られた言葉で、
身体に電気が走ったそうです。
なかなか結果が出ない。
しかし、今、結果が出ないのは、それは準備期間に過ぎないからだ。
何のために、今の準備期間があるのか、
そんなことを高橋さんの心の深いところに届けてくれた言葉。
高橋さんは、その言葉を下積みの日々、毎日念仏のように繰り返し、
自分に言い聞かせたそうです。
その言葉に出会わなければ、マラソンの喜びに出会うこともなかったと言います。
その言葉とは>>>
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中澤正仁先生から贈られた言葉、それはこれです。
何も咲かない寒い日は、
下へ下へと根を伸ばせ。
やがて大きな花が咲く。
結果が出ない時は、地道な努力を重ね耐えること。
決して目には見えない根っこのように…
この言葉を胸に刻んだ高橋さんは、
その後世界一とも言われる練習量をこなし、
肉体も極限まで高め、大きな、大きな花を咲かせることができました。
シドニーオリンピック女子マラソンで金メダルを獲得し、
一躍国民的ヒロインとなった高橋さんでした。
しかし、次のアテネでは代表になれませんでした。
その時、高橋さんはこんなことを口にしています。
「私から陸上をとっても、何も残らないというわけじゃない」
一見、負け惜しみみたいに聞こえますが、彼女の本意はそうではありません。
こんな気持から出た言葉でした。
「マラソンにはゴールはあるけれども、
マラソンを通じて得たものには終わりなんてないんですよね」