忘れられない小5の時の運動会

a906
日、小6の息子の運動会を見に行き、
息子が自閉症の子と二人三脚をしている姿をみて、
26年前を思い出しました。

当時は、障がいを持つ子もハンディなしで、
皆と一緒に走ってました。

あれは、小5の運動会で100m走の時でした。

1組から6組までの6人が、背丈の順に走るわけですが、
僕は1組、2組は浜田、3組は和田リヨウちゃん。

4組と5組は忘れました。

6組が、体にハンディを持つ水口君でした。

そして、いよいよ僕たちの番が回ってきました。

距離のハンディは、当然無しで、皆一斉にスタートしました。

ところが、僕がコーナーに差し掛かった頃、

リョウちゃんは、少し前を走っていましたが、突然止まったのです。

その後、リョウちゃんの思いがけない行動に、

運動場の皆がアッと驚きました>>>

スポンサーリンク

↓Facebookの続きは、こちらからどうぞ↓

ョウちゃんは、なんとその場から逆走し出したのです。

僕も走るのを止めて、後ろを振り返ると、
6組の水口クンがコケてうずくまっていたのです。

それを見て、僕も水口クンが倒れている所まで走り出しました。

その時の僕は、こんなことしたら、
先生に怒られるかも・・・と思ってました。

しかし、何と他の組のヤツらも水口クンの所へ駆け寄ってきたのです。

そこでの会話は、たぶんこうだったと思います。

和田リョウ「泣かなくてもイイって、さぁ立てよ」

水口「・・・」

僕「水口くん、僕につかまれ」

水口「ゴメン・・・」

和田リョウ「みんなでゴールしたらええやん」

全員「そうや、そうや」

そして、僕とリョウちゃんは、水口クンの脇を抱え走り出しました。

他の組の4人も一緒にテープを切りました。

ゴールで待っていた先生の中には、
人目をはばからず、涙を流す先生もいて、
「お前ら、よく頑張ったな」と言ってくれました。

僕は内心ホッとしました。

後で聞いた話ですが、その時の歓声と拍手は凄かったらしいです。

僕には、そんな歓声も拍手も聞こえてませんでしたが・・・。

そして夕方、閉会式で、校長先生が目を真っ赤にして、

「先生は、今日の運動会を死ぬまで忘れません」

と言いました。

しばらく後、小学校によっては、ゴール前でみんなが立ち止り、
手をつないで一緒にゴールするようなケースがありました。

そんなケースとは、基本的に違うと思います。

子供たちに、不自然に競争を避けさせるのと、
ハンディある人を皆でサポートするのとは、全然違います。

6年生になり、リョウちゃんは転校してしまいました。

僕が同級生で唯一認めた男、和田りょうじは、今どこで何をしてるのだろう。

夏ごろ、水口クンも大きな病院へ入院してしまい、
6年生の運動会は、リョウちゃんもいない、
水口クンもいない運動会になってしまいました。

確かあの日も、雲一つない快晴でした。

あの日の逆走は、僕にとっても、死ぬまで忘れない出来事でした。

スポンサーリンク