いつも来る高校生くらいの女の子4人組。
彼女たちは、来ると決まって
液晶テレビコーナーの前の通路に座り込み、
店で流している女性歌手のライブDVDを平気な顔で見ていました。
お菓子や飲み物を持ち込んで見ている日もありました。
今日も同じように、一通り見終えると、
大声でしゃべりながら、帰ろうとしていたんです。
ところが、一人の女の子が何かを叫んで、
突然、通路にカバンの中身をぶちまけ始めました。
どうも何かを落とした様子です。
その10分くらい前に、落し物の携帯が届いていたので、
もしやと思い、その携帯を持って、彼女に声をかけました。
そうしたら、その女の子は、ぶっきらぼうに僕の手から携帯をもぎ取りました。
彼女らは、口々に「ラッキー!」などと言いながら、
「ありがとう」も無しに引き上げようとしています。
あげく、「あいつ、中見てたりして…」とか、
「マジでー、それ引くー」とか、ささやいています。
それでも、僕はお客様相手の店員の立場なので、何も言えませんでした。
情けないことですが、僕の怒りはどこにぶつけようもなく、
こぶしを握りしめながら、もういやだ、この仕事やめようかとまで思いました。
その時です。
僕の情けない愚痴をふっとばすようなことが起きました>>>
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その方が、ついと女の子たちに近づき、
携帯を落とした女の子の腕をつかんで言いました。
「こういう時は、ありがとうって言うんだよ!」
そう言いながら、無理やり僕に向かって頭を下げさせたのです。
彼女たちが、小さな声で「ありがとうございました」と言うと、
その女性は、
「よし、言えたな。感謝の心を忘れるなよ」と言って、
彼女たちの頭をポンポンしていました。
あまりに突然だったので、僕自身が驚いてしまいましたが、
その女性のレジを打っている時、こう言われました。
「お兄さんもしっかりね。誰かが教えてやらないと、
あの子たちが可哀想だからね」
お恥ずかしい話ではありますが、
当然のことが当然に出来ない大人に、僕はなっていたのです。
その中年女性に教えられました。
僕は「お客様だから・・・」という言い訳を逃げ道にして、
きちんと言うべきことを言わない大人になっていたようです。
明日からは、もし女の子たちが、通路に座り込んだり、
大声で騒いだりしたら、キチンと対応しようと思います。
「お客様だから言わない」ではなく、
「人として言うべきは言う」ことの方が
何倍も彼女たちに親切なことだと分かりましたから。