1972年9月29日、
田中角栄首相と中国の周恩来首相が日中共同声明に調印し、
固い握手を交わしました。
国交正常化を果たした田中首相は、
北京や上海で盛んな見送りを受けて帰国しました。
田中角栄からの話を聞いた野中広務氏によると、
この会談において
「尖閣諸島の領有権について日中双方が棚上げを確認した」とのこと。
解決できないことを、無理やり決着つけようとするのは、
お互いの国益に沿わない。
「(日中)双方が棚上げし、
そのまま波静かにやっていこうという話だった」とのことです。
「(高度な)政治」とは、そういうものかもしれない、
という感慨を覚えました。
二者の間に和解と友情があれば、
白黒の中間にある「曖昧さ」を許容する関係が成立する。
それは国も個人間も同じだと思いました。
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