天国ってどこにあるか、パパ知ってる?

a983
には一人の娘がいます。
先日、4歳の誕生日を迎えたばかりの娘です。

私は、自分の会社を経営しているため、普段から多忙の日々でした。

娘は祖母にすっかり任せているという具合でした。

母親は、娘が2歳の時に家を出ていき、
その後、他の男性と再婚しました。

再婚相手には、連れ子の娘がいて、
私が娘を引き取ることになりました。

娘には、母親は「天国へ行った」
そう話しています。

とてもお利口で、空気の読める娘は、
何一つワガママを言わない子で、
私としては、とても助かっていました。

私が助かっているということは、
娘の側に、いろんなストレスが溜まっていたのでしょう、
その時は、そんなことにも気づいていませんでした。

娘がある日、ポツリと「奇妙なこと」を言い出しました。

その奇妙なことの意味が分かった瞬間、
私は初めて娘の真の気持と
心の叫びを知ることになったのです。

いつも私は、朝6時に家を出て、
帰宅は23時を回る多忙の毎日でした。

経営者という仕事柄、どうしても手を抜けない、
忙しい日々が続いていました。

元妻も、そういった多忙の私に、
愛想をつかしての行動だったのでしょう。
寂しかったから、自分の居場所を求めたのだと思います。

休日とはいえ、不定休な上に休みでも
自宅で仕事を消化していた私は、
ろくに娘をどこかへ連れて行ったり、
遊んであげることもしていませんでした。

一切、ワガママを言わない娘に、
安心していたのかもしれません。
まるで、娘に父親の方が甘えていたようなものです。

元妻が家を出て、私と娘、それに祖母との
このような「すれ違い生活」を送るようになって、
2年が過ぎようとしたある日のことです。

それまでの生活と、私の意識を
ハッとさせる大きな転機が起こったのです>>>

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つも通り仕事を終え、
23時過ぎに帰宅してリビングに向かうと、
ソファに娘が腰かけて、まだ起きていました。

「こらこら、何でこんな時間まで
 起きているんだ? おばあちゃんは?」

「お帰りなさいパパ。
 おばあちゃんと一緒に寝たんだけど、
 お部屋抜け出して、パパを待ってたの」

「何時だと思ってるんだ。
 早くおばあちゃんの所へ行って寝なさい」

「……」

「どうしたんだ?」

「ねぇ、パパはママと最近いつお話しした?」

「ママは天国へ行ってしまったから、
 もうお話は出来ないんだよ」

私は疲れていたこともあり、
少し適当に対応してしまいました。

「天国ってどこにあるか、パパは知ってる?」

「雲のずっとずっと上だよ」

こんな細かいことを今まで口にしなかった娘に、
少し不思議な気持ちでいました。

聞き分けがよく、
それ以上の追求はしてこなかった子だけに、
何かあったのかな・・・と。

すると娘がこう続けます。

「違うよ。パパは知らなかったんだね!」

「え?」

天国はね、すぐ近くにあるんだよ!
 ママはね、すぐ近くにいるんだよ!
 ママはね、新しいパパと、新しい私と近くにいるんだよ!」

いきなり大声で、
泣きながらそう強く訴える娘。

私は、娘が何を言っているのか、
見当もつきませんでした。

あまりの大声に、祖母が驚いて起きてきて、
重い口を開きます。

そして、やっと娘の必死な訴えの意味が分かったのです。

祖母に話を聞くと、
今日、祖母が娘と少し離れたスーパーへ買い物に行った時、
前妻に偶然会ったそうです。

会ったと言っても、
何か会話をしたわけではなく、
前妻は「新しい夫」と「新しい娘」を連れて、
買い物をしていたそうです。

その光景を娘が目にしてしまい、
娘は必死に「ママ!」と叫んで、
駆け寄ろうとしたそうです。

祖母が必死にそれを制止したため、
再会し、”真実”を知らずに済んだそうです。

この話を聞き、私は意を決しました。

娘にできるだけ分かるように真実を話すことを…。

幼いながらも娘は、
私の話が理解できたのでしょう…

今までの素直な娘ではなく、
「ヤダヤダ」と泣き叫びながら、
私の胸を叩き続けました。

娘は、このとき私にストレートな感情を出して、
初めて、私の「娘」になれたのかもしれません。

私も、このことをきっかけに、
娘にとっての”本当のパパ”になることを決意しました。

出来るだけ、仕事を調整し、
必ず一日のうち、一定の時間は娘とともに過ごすようにしています。

まだまだ、娘の心にできた空洞を埋めてあげるには、
不十分かもしれませんが、でも少しずつ少しずつ、
私たちは、本当の父娘に近づいているような気がします。

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