もし行き詰ったら、自分以外の誰かを思いやる

soroban
リスマと呼ばれた心理学者、アルフレッド・アドラー。

彼は精神を病んだクライアントに対して、
これをすれば2週間で治る!
と処方したことがあります。

どんな処方をしたと思いますか?

『この処方通りにしたら、きっと2週間で全快します。

それはどうしたら、他人を喜ばすことができるか、
 ということを毎日考えてみることです』

自分を良くしたかったら、自分を良くすることを目指すのではなく、
他人を良くしろ、というのです。

行き詰っている時は、自分のことしか考えられなくなっています。

これはそのフレームをポンと外して差し上げる処方だったわけです。

渋沢栄一という偉人がいます。

彼は幕末から大正初期にかけて活躍した実業家です。
この人の存在なくして、日本の「カンパニー」の基礎は出来なかったと言われています。

手がけた事業は、500以上にもなります。

その事業のうちのひとつ「養育院」というのがありました。

貧しい人や、浮浪少年などの世話をする施設です。

そこに収容される人たちを長年観察していて、渋沢さんは気づきました。

お金に困っている人たちに共通する特徴、それには一貫したものがあると。

それは・・・>>>

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金に困っている人たちに一貫して共通する特徴、
それは、

常に自分の都合だけを考えている

というものでした。

普通、自分だけよければいいと思っていたら、
せめて自分のことくらいは真っ先に良くなりそうです。

でも、それは逆だったのです。

自分だけ良ければいいと思っていると、自分すらよくならない。

自分ひとりすら養っていけなくなってしまうのです。

それでは、聖人君子のごとく、自分を殺して人の犠牲になるのが
ベストな生き方かというとそうでもない。

自分を思いやる心も、人さまへの思いに劣らず豊かでありたいものです。

聖書の中で、イエス・キリストはこう言っています。

「あなたの隣人を愛せよ」

しかし、その直前には大事なこの言葉があるのです。

自分を愛するように」と。

自分を愛するように、あなたの隣人を愛せよ

自分を好きになろうよ、
そして、そんな感じで周りの人を好きになってみようよ。
これは、大げさでなく、社会生活上の原点ではないでしょうか。

参考本:常識を疑うことから始めよう
著者:ひすいこたろう・石井しおり
発行:サンクチュアリ出版

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