アメリカのあるFMラジオ局では、毎年クリスマスの季節になると、
リスナーからの『3つのお願い』を募集しています。
ラジオ局スタッフが選んだ一人の願いを可能な限り叶えてあげる、
というコンテストを行っているのです。
2013年のことでした。
その年もたくさんの応募がありましたが、その中に一通、
2年前に亡くなった女性からの手紙があったのです。
ラジオ局のスコットさんは、
「20年以上このコンテストをやっていますが、
このような願いを受け取ったのは初めてでした」
と、その手紙を読んだときのことを振り返ります。
この『3つの願い』を書いたのはブレンダさん。
彼女は、2011年に卵巣がんで亡くなっていました。
しかし生前、このラジオ局が毎年行っているコンテストに
感銘を受けていた彼女は、
自身の死期が近くなっていることを悟ったときに、
友人に手紙を託していたのです。
「この手紙をラジオ局のコンテストに送ってほしい。
ただ、私の死から夫が立ち直って、
彼に新しい伴侶が出来るのを待ってから」と。
そして夫デビッドさんは、妻亡き後、
ジェーンさんという女性に出会い交際を始めます。
2013年の夏には婚約もしました。
それを見届けた友人が手紙を投函し、
ラジオ局に届けたのです。
その手紙に託された『3つの願い』に
ラジオ局スタッフも大きく心を動かされたのでした>>>
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『3つの願い』とは…
まず、
「4人の息子の新しい母親として忙しくなるであろう女性に、
思いっきりリラックス出来る時間」。
次が、
「新しい家族みんなのために、楽しい家族旅行」
そして、
「私のがん治療に当たってくれた病院のスタッフに、
ご馳走たくさんのパーティ」
というものでした。
残された夫には、
また愛する人が出来てほしい。
そして、新しい家族となった彼らに、
幸せになってほしい。
そんな願いが込められた手紙に、ラジオ局のスタッフも感動。
先日、デビッドさんをラジオ局に招き、
ブレンダさんからのメッセージを伝えました。
デビッドさんは話しを聞いた後に、
「なんだか、ブレンダらしい願いです。
彼女を失ってしまった後も、
家族をずっと見守っていてくれている気はしていましたから、
やっぱりその通りだったんだな」と。
そしてラジオ局はスポンサーの協力を得て、
ブレンダさんの願いをすべて叶えることが出来ました。
家族にはディズニー・ワールドへの旅行がプレゼントされ、
滞在中にジェーンさんには、エステティンク・サロンで、
ゆっくりとリラックスの時間が贈られました。
さらにブレンダさんが入院していた病院には
3つのレストランから料理が届けられたそうです。
ちなみにブレンダさんの手紙には、
デビッドさんの未来の妻に宛てた手紙も
添えられていました。
そこには、
「会うことは出来ないから、
あなたが誰かは分からないけれど、
本当にありがとう」と、
感謝の言葉がつづられていたそうです。