その先生の自宅は、勤務先の病院のすぐ近くにあります。
そのため夜中にたたき起されることもよくあります。
交代制等の勤務状況がどうあれ、待ったなしのときがあるのです。
看護師さんが緊急電話で先生を呼び出します。
「先生、患者の様子が・・・」
季節が真冬だろうが、先生は飛んで行きます。
ところが、先生が病室に入ると、こちらの心配をよそに
患者さんはケロッとしていることがあります。
そばで看護師さんが身を縮めて、必死に先生に目で謝っています。
誰でも文句のひとつでも言いたいところですが、その先生は決して叱りません。
逆に「よかった、よかった」を繰り返しながら、
ニコニコして帰るそうです。
先生は看護師さんに優しいんですね、と私が言えば、
彼女はそれは違うんですと打ち消しました>>>
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先生が看護師さんを叱ったり、嫌味を言ったりしない理由、先生の話はこうです。
もし、自分がここで嫌な顔をしたらどうなるか。
次の時は呼ぶのをためらうに違いない。
その一瞬の遅れが患者の命とりになる。
だから、むしろ看護師さんを慰めて帰るのだ、と言います。
この話は、そのままビジネスの世界でも通用します。
若い営業担当が上司と得意先を同行訪問することがあります。
アポイントを入念にとってあったにも関わらず、
その訪問が空振りに終わるのもよくあることです。
この瞬間、上司の部長さんが部下を怒鳴るとします。
「忙しいのにムダ足をさせて・・・」
この言葉で部下は死にます。
今後は部長に応援を頼むまいと思います。
結果、職場は動きの鈍い集団になります。
こんなとき部長さんがこんな風に言ってくれれば、部下は救われます。
「留守でもええやんか。再訪問のきっかけがこれで出来たわけや。
もしか、ちょんの間、コーヒーでも飲んで待っとこか」