ノッポさんがお亡くなりになりました。どうぞノッポさん安らかに。ご冥福をお祈りします。この記事は数年前に書いたものでした。
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今、30代~40代、または50代くらいの方まで、
この人はお馴染みでしょう。
NHKの子ども番組「できるかな」(1970~90年)で、
人気者だった高見のっぽさん(88)。
子ども相手の番組だから、そこで培われたのでしょうか、
ノッポさんには子どもに対する特別の見識があります。
のっぽさんは、子どものことを「小さい人」と呼びます。
ノッポさん自身、自分が一番賢くて鋭くてきれいなときはいつかと考えると、
5歳の時だったそうです。
大人が「子どもだからわからないだろう」と侮った言動は、
ちゃんと見透かしていた、そんな子どもでした。
「そのつもりで小さい人と接するから、真剣です。
子どもを侮るような大人にはなりたくもない」
すでに大人になったノッポさんが、
そんな大人にはなりたくもない、と言ってるのが少し可笑しいですね。
「子ども目線」という言葉も大嫌いだそうです。
「わけ知り顔で『子どもの目線に下がって』なんて、あほらしい」。
「小さいときを忘れ、大人ぶって上から言っていませんか。
そんな時は命令でなく相談してごらんなさい。
小さい人は、とんでもなく賢いんですよ」
とノッポさんは語ります。
こんなノッポさんの子どもを尊重する気持は、
長い職業体験からくるものばかりではなかったようです。
ノッポさんは、子供の頃から手先が不器用で、
よくお母さんからは「あんたみたいなぶきっちょな人は見たことないわ」
と笑われ、その後も不器用さについては、
トラウマになり自分のブレーキになったと言います。
お父さんは芸人さんで、ノッポさんは高校生の頃から、
お父さんのカバン持ちをやってました。
ノッポさんの子どもへの見識には、
どうもお父さんの影響が大きかったようです。
お父さんはどんな時も
「たまたま運の悪い所にいるだけで、
この子がダメなわけではない」と疑わなかったそうです。
「死ぬまで私を買いかぶっていました。
おやじのそばにいると私は安心でしたよ」
と述べています。
お父さんにまつわる
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のっぽさんのお話しです。
おやじはよく、幼い私を喫茶店に連れていきました。京都に住んでいたので、嵐電に乗って。
2歳半くらいで、電車に乗ったときのことです。空いていた座席に「座りたい」と言うと、おやじは両足の間に私をぴたっとはさみ「隣の席は、あとから乗ってくるおじいさんたちに譲ってあげましょう」と話しました。そしてこう言ったのです。「あなたは強い人ですからね」
これが私に「ぴしゃーっ」と来た。「そうだ、僕は強い人なんだから我慢しよう」っていう誇らしい気持ち。そのまま、おやじの足の間に入って寝ちゃいました。
それから、私はお年寄りを差し置いて座ったことは一回もありません。だって、強い人ですから。
参考URL:http://www.asahi.com/msta/omamori/?ref=yahoo
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151208-00000036-asahi-soci