武田鉄矢さんが語る高倉健さんのエピソード

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田鉄矢さんの話です。

武田さんにとっては、初めての映画出演だった「幸福の黄色いハンカチ」。

その撮影当時を振り返り、武田さんがこう語っています。

「僕は素人俳優だから、監督にいつも怒られていましてね。
 健さんが『お前、大変だったな』と慰めてくれるんですよ」

「それで、『俺ばっかりいじめるんですよ』と愚痴をこぼしましたら、
『伸びないやつはしごかねえよ』と言って下さって・・・。
 ・・・宿まで泣きながら帰りましたよ」

ラストの、黄色いハンカチがたくさん干してあるシーンで、
武田さんは泣く芝居をしないといけませんでした。

だけど、そのシーンには1週間も撮影時間をかけていたのです。

毎日、黄色いハンカチを見ているうちに、
それらのハンカチが安全第一の旗に見えて、
涙が全く出なくて、泣く演技をするのに苦労したそうです。

しかし、高倉健さんのほんのひと言で
武田鉄矢さんの涙腺が崩壊することになってしまうのです>>>

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手活動でも忙しかった当時の武田さん、そのシーンが終わったら、撮影も終わって1ヶ月ぶりに東京に帰ることになっていました。

「よーい」ってカチンコが上がった瞬間のことです。

健さんが小さい声で、武田さんにささやきました。

「長い間、世話になったな。東京に帰っても体元気づけて、しっかり生活するんだぞ。楽しかったぜ」

感受性豊かな鉄矢さん、大号泣。涙ぼろぼろ、おいおい泣きじゃくったそうです。

その泣きシーンがオーケーになったかどうか定かではありませんが、
健さんの温かさが胸に沁みたという武田鉄矢さんのお話しでした。

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