だけど、角さんにはカネに関する一種の「美学」がありました。
「旅先では、相手方が用意した運転手、女中さん(当時の呼び方です)、下足のじいさんにも心付けを忘れるな」
しかもそれを、ありがとうの感謝とともに渡しなさいと、
秘書たちに指示しています。
偉くなればなるほど、ケチになる人がいます。
また偉くなってお金を使うけど「くれてやる」スタンスの人がいます。
偉くなって、頭を下げてお金を渡す人…。
…さて、改めてアナタの周りをご覧になってください。
いかに希少価値か、いかに難しい行為かお分かりになると思います。
偉くない僕らは、せめておカネの使い方はキレイでありたい。
すなわち、頭を下げて、お相手に渡して差し上げたいと思うのです。
ところで、角さんを訪ねて、300万円必要だという人が来ました。
その人に、角さんはどう対応したでしょうか?
手元にお金があるアナタ、そんなアナタならどうします?>>>
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またそのように行為しました。
「300万円必要な人がいたら、500万円貸してやれ。貸したカネは忘れろ。借りたカネは忘れるな」
言うは易し、行うは難しです。
角さんは、人間が現金を受け取る時の「後ろめたさ」を知っています。
後ろめたさを持つ人間にとって、その時の相手の態度が「くれてやる」
だとしたら、どうでしょうか?
僕だったら胸の真ん中に「恨み」が刻まれます。
もしも相手が頭を下げつつ、さりげなく渡してくれたとしたら、
僕は、この人のために死ぬ気で返す、恩返しを忘れないと思います。
そんな人間の紙一重の心の機微、
きっと時代が変わってもありますよね?…ね?