恋を選びますか?友情を選びますか?

b071
の淡い恋のお話です。

初めて出会ったのは小6の時でした。

僕のクラスに転校してきたアイツ。

僕がアイツを見たその瞬間、
僕の方を振り返り、微笑んだアイツ。

その笑顔で僕の中に電気が走り、
僕はアイツのトリコになったのでした。

それから毎日、アイツのことばかりを考えてた僕。

勉強中も、食事中も、学校からの帰宅途中も、ベッドの中でも、
いつもアイツのことを考えていました。

今何してるんだろうな…
僕のことどう思ってんのかな。

そんなことばっかり考えてた僕。

その頃特有の熱病みたいなものだけど、
気恥ずかしくもあり、懐かしくもあり。

それから3年の月日が過ぎ、
僕は中3になっていました。

友人たちの中には、ぼちぼちカップルを
作る者も出てきています。

僕はと言えば、アイツに対しての気持は変わらないものの、
まだその気持を伝えることも出来ずにいました。

そんな中、ちょっとしたショックなニュースが
僕の耳に届いてきました。

アイツに近々、告ろうとしてる男がいるんだと。

しかもその男というのが、
僕の親友とも言えるヤツだったのです。

そんなこと、親友はこれまでオクビにも出さなかったのに、
なんで、よりによってアイツに告ろうとするのか。

僕はカッと体が熱くなるのを覚えました。

僕はいても立ってもいられず、
走り出しました。

目指した場所は、そう、アイツのもとへ。

無我夢中で走り出した僕。
ただひたすらに、アイツのところへ。

アイツの背中を見つけた僕は、
彼女を呼び止め、ただひと言。

「好きだ!僕と付き合ってくれ!」

息せき切ったのと、興奮とで、
語尾は恥ずかしいくらい震えました。

しばらくの沈黙の後、

アイツが口を開きました。

「ありがとう。私もあの日、転校してきた時から、
 気になっていたの。
 こんな私でよければ、付き合って」

おとなになって振り返ると、心に残る嬉しいことは
いくつかありますが、初めて彼女が出来た瞬間というのは、
人生の中の、5本の指にはいるくらいの嬉しさではないかと、
今でも思うんです。

まさしく、その瞬間は喜びが背中を突き抜ける感じでした。

親友に悪いと思いながらも、
アイツと付き合い始めた僕。

何となく僕としては、後ろめたさからか、
親友を避けていたように思います。

そんなある日、親友に呼び出されました>>>

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前、アイツと付き合ってるんだってな」

「ごめん、正直に言うよ。

 お前がアイツに告るって聞いたもんだから、
 実はいても立ってもたまらなくなったんだ。

 お前に悪いと思いながらも、告っちまった」

親友から、まさに想定外の言葉が返ってきました。

「お前、最高だな!」

「はぁ?」

いきなり笑い出す親友。

「俺がお前の好きなヤツに告るわけないだろうが。

 まぁ、これでお前の3年間の思いが実を結んだんだな」

どうやら親友は、いつになっても煮え切らない
僕とアイツの仲を見て、

どうにかして、僕に告らせようと、
僕を嵌めたようです。

「この野郎!やってくれたなぁ」

「悪い悪い、こうでもしないと、
 お前、いつまでたってもダメだと思ったからさぁ」

「…でもな、ほんとにありがとう」

今度はこちらが、親友に恩返ししなきゃと思った僕でした。

やがて、ごく自然に彼女が友達を紹介してくれ、
4人のグループ交際みたいになったのでした。

淡くてつたないけど、心に残る思い出です。

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