昨日、慶應大学に合格した「ビリギャル」についての記事を投稿しました。
それに対する感想で、次の二つの意見が多かったようです。
1)「元々この子は地頭がよかったから」
「スタートラインがそもそも違う」
→つまり、世間一般のギャルや受験生には縁遠い話なんでしょう、
という意見です。
2)この子のその後はどうなった?
→つまり、受験合格、その一過性で終わったお話なんじゃないでしょうか、
という意見です。
これらについても、この520円の文庫本の中に答えが書かれています。
「あとがき」で坪田先生が、ビリギャル・さやかちゃんにあてたメッセージがあります。
その一部を引用してご紹介したいと思います。
【引用】
君が成功した一番の理由は、
「中途半端なプライドを捨てて、恥をかくのを恐れなかった」ことにある、
ということです。
普通の子は「聖徳太子」がよく分からなくても、
「せいとく たこ」なんて大声で言えません。
「ヘイアンキョウさんって何した人?」なんて聞けません。
ましてや偏差値が30で学年でビリの子が、学校の先生や友達に
「私、慶應に行く!」
なんて言えません。
でも君は言った。
恥ずかしさ、プライド、失敗するかもしれないから言わないでおこう、
という心の防波堤を取っ払って、突き進んだ。
周囲が何と言おうと関係ない。
≪中略≫
子どもが思い立った「夢のような話」をバカにして、
実際、それを達成しても、約束を実行もしないでなかったことにするような
大人の「プライドまみれの言葉」なんて無視して、
「私はやるんだ!!」と実行したその姿勢。
めげない姿。努力。
それが人から後に「奇跡」と呼ばれたり、「もともと優秀だったんだよ」
と言われるようになる「結果」を生み出した、最大の要因です。
そして、君はもう分かっていると思います。
子どもや部下が夢のような話を言い出して努力を始めた時に、
「温かい目で見つめて、サポートする」ことが大事だということを。
【引用終わり】
さやかちゃんは、エスカレーター式の私立中学校に、
色々あって何とか入学できました。
でも、それ以来、完全に勉強を放棄してしまったのです。
坪田先生が彼女と出会ったときの学力は、小学4年生レベル。
そこから一年半をかけた先生とお母さんのモチベーションが始まり、
さやかちゃんの「人間的成長」が始まります。
この成長物語は、さやかちゃん個人の成長ばかりでなく、
それまで険悪だったご夫婦・家族の成長をも促すことになります。
そして、さやかちゃん自身もこの文庫本に一文を寄せています。
現在、どんなことをやってるかも述べています。
よろしければ読んでみてください>>>
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【引用】
≪前文略≫
しかし、そんな時私は坪田先生に出会いました。
坪田先生は、私を肯定してくれた先生でした。
私を見た瞬間、顔をしかめる大人とは少し違いました。
私のことをよく褒めました。よく笑ってきました。
そして、いろんな話をしてくれたし、私の話を真剣にきいてくれました。
「こんな大人もいるんだな」と思った。
友達といる時間を削ってもいいくらい、なんか楽しかったんですね。
慶應を受けると言い始めた時、もちろんバカにされたし、
誰も信じてくれませんでした。
そりゃそうです。
私だって本気で言ってなかったですから。
でもあの先生おもしろいし、ちょっと言う通りにしてみたらどうなるかな、
と興味本位で始めたのがきっかけでした。
ところが、少し「勉強」というものを始めてみると、
自分の何も知らなさ加減に驚きました。
あれ、もしかして私この先、このまま子供産んだらやばくないか?
何も教えてあげられない…と思いました。
と同時に、
自分の知らないことを知るって
すごく楽しいんだなって感動したんです。
本を読んだら意外にもおもしろくて、
今までの時間が少しもったいなく思えたほどです。
政治のことを少し先生に教えてもらった日から、
ニュースキャスターが言ってることが少しだけ理解できるようになりました。
「日本の歴史」というマンガを読んだら、
国内いろんなところに行ってみたくなりました。
私は、めちゃくちゃ損してたんだなって思いました。
だから、もっと自分がいる世界を広げたいと思った。
だから、本気で慶應に行きたいって思い始めたんです。
≪中略≫
そして、大学を卒業した私は、人生で最も大切な一日である
「結婚式」に携わるお仕事に就きました。
この本を読まれた方は、「漢字も読めなかったようなやつが大丈夫か?」
とお思いでしょうが、誰に何を言われようが、
私の天職だと胸を張って言えます。
あの時、坪田先生に出会うことなく、
受験を経てあれほどまでに色んなことに感謝できる経験がなかったなら、
慶應で過ごした時間がなかったなら、
この仕事には就いていなかったと思います。
そして、この仕事を選んだのには、もうひとつ理由があります。
私が一番感謝しなければいけない存在、両親の存在です。
どんなご家族にも、私の家族がそうだったように、
いろんなドラマがあり、それを経て、いつしか、
やっと、幸せな日を迎えられます。
今までずっと伝えられなかった感謝の気持を
親御様に伝える大切な日。
そこで親子の絆の強さを目の当たりにするたび、
両親の顔が浮かびます。
【引用終わり】
いかがでしょうか?
僕はこの520円の文庫本を、博多→新大阪の新幹線の中で読みました。
たった520円で、時々ウルッときたりして、
とてもいい2時間半の旅になりました。
受験生の方のためには、いろんなメソッドも記述してある単行本の方がいいでしょう。
暇つぶしを「有意義」にしたい多忙なお父さん、お母さんには、
この文庫本をお勧めします。
暇つぶしが、案外、背中に電撃の走る一服になるかもしれません(^^)/
★映画「ビリギャル」予告篇をどうぞ