違うクラスの人も一緒に受けるが、あまり人気がなくて、
私を入れ十人という少人数だった。
その頃の私は社交的なタイプではなく、
違うクラスの子と話すことはなかった。
ところがある日、隣のクラスの人とペアを組んで
レポートを書くことになった。
共通の興味をもったことで、その子と仲良くなり、
休日でも一緒に遊びに行くほどになった。
夏休みもあと少しで終わるという暑い日、
私はその子と大喧嘩をした。
その頃の私は、自分の夢を見つけることができず、
何のために生きているのかなどと考えていた。
彼女にも、軽い気持で、
「何で生きなきゃいけないんだろ」と言った。
すると彼女は驚いたような顔をして、
「別に生きなきゃいけないわけじゃないんじゃない?」
と言った。
私はその言葉にすごく憤りを感じ、
彼女と言い合いになった。
夏休みが終わった登校日。
私は彼女に謝ろうと思い、隣のクラスに行った。
でも、彼女はいなかった。
一週間、二週間経っても彼女が学校に来ることはなかった。
気になって先生に理由を聞きに行くと、
先生は気まずそうな顔をして教えてくれた。
彼女はもともと心臓に持病を抱えていて、
それが悪化して入院していたのだ。
私は、とても驚いた。
普段そんなところを見たことはなかったし、
いつも元気で明るく笑顔だった。
人の悪口なども言わず、
人に弱いところを見せたこともなかった。
私は彼女が入院している病院に行った。
会ったら何を言おうかと扉の前で考えていた。
いや、あの喧嘩の後だから、会っても口をきいてくれるかどうか、
そんなことで扉の前で躊躇していたら、
中から彼女が出てきたのだ>>>
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彼女は「うわっ、久しぶり」と笑顔で言った。
彼女に引っ張られて中に入ると、
「みっともないとこ見せちゃってごめん」と笑った。
先生に聞いた話だと、彼女の持病はかなり重いものだった。
けれど彼女は常に前向き。
そんな彼女に「何で生きなきゃいけないの」
などと言ってしまった自分がすごく恥ずかしくなった。
「ごめん」と謝ると、彼女は、
「私こそごめんね。生きなきゃいけないって言葉がなんか嫌で、
私は生かしてもらってるって思ってるから」と。
その言葉がズシリと心に響いた。
「いつ死ぬかなんてわからないから、人に対して怒ったり、
ずっと暗くなってたりするのって損じゃない?
出来るだけ楽しく生きたいし、相手にもそうなってもらいたい」
とも彼女は言った。
私はもう何も言えなかった。
その後、彼女は、残念ながら高校をやめてしまったが、
「薬剤師になりたい」と勉強して、今年の春、無事に合格した。
私は彼女と出会ったことで、考え方が大きく変わった。
私たちは何でも言い合える仲になった。
ありがとう。そしてこれからもよろしく。
参考本:涙がこぼれるいい話(コスモトゥーワン)
「心にズシリと響いた言葉」より