その日、私はバスに乗ってました。
そしたら、耳の不自由な女性が、乗り口から乗ろうとしながらも、
なかなか乗ろうとしません。
運転手さんと身振り手振りで、何かやりとりをしています。
運転手さんは、困った様子でした。
そしたら、後部座席の方から、
男子高校生が入り口方向に進んできました。
この高校生たちは、バスの後ろでさっきから、
冗談を言ったり、笑い声を上げたり、少しうるさかったのです。
そのうちの一人の男の子でした。
いったいこの男子高校生は、何をしようというのでしょう。
乗客全員の視線が、彼の背中に集まりました>>>
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その男子高校生は、バッグからノートとペンを出して、
入り口に近づいて来ました。
そして、そのノートに汚いけど大きい字で書きました
「どうしました?」
すると、女性は、
「○○停留所に停まりますか?」とそのノートに書きました。
男子高校生は、「はい、停まりますよ」と返事しました。
たったそれだけのことです。
たったそれだけのことですが、それだけのことがすごいなと思えたのです。
最後方の席なのに、よく気がついたものです。
私は、様子がよく分かる席にいたのに、何とも力になれず、行動もとれず。
恥ずかしくなりました。
その男子高校生は、それだけでも爽やかな風で車内を和ませてくれました。
でも、それだけじゃなく、その後の行動も爽やかだったのです。
彼は、その女性の手を軽く引いてあげて、
自分の席にあった荷物をどかし、席を譲ったのです。
何だか、思わず拍手したくなりましたが、やめました。
こんな時は、当たり前のように座席についてもらい、
そっとして差し上げるのが、その女性の立場になることだと思ったからです。