友人の娘は、少し知能の発達が遅く、小学3年の時から養護学校に行きました。
最初は学校が変わっても、近所の友達が遊びに来ていました。
ところがある日、一番仲の良かった子が思いがけないことを口走ったのです。
「ゴメン、もう遊べないんだ、遊んじゃいけないって、
ママに言われたから。一緒にいるとバカになるって」
その子に悪気も何もなかったのです。
親から言われたままをストレートに告げたのでしょう。
友人も少し離れたところで聞いていて、一瞬耳を疑い、
次の瞬間、娘の表情を見ました>>>
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娘は、「じゃあ、またね」と言って、
ニコニコして友達に手を振ったそうです。
ああ、言葉の意味が分からなかったんだな・・・と友人は思ったそうです。
もう遊べないのに、この子は友達を失ったことすら理解できないんだと、
悔しくて悲しくて泣いたそうです。
言われた言葉の残酷さにボロボロに傷つき、
そして娘は、この先どこまで社会に適応できる力を養えるのかと、
不安が恐怖になり、不眠症が始まったそうです。
何度一緒に死ぬことを考えたかわからない…と、
私も後から聞かされました。
安定剤がないと日常生活が送れないまでになりました。
それから、半年が過ぎた頃、授業参観で子供たちが作文を披露しました。
娘はこう書いていたそうです。
「○○ちゃんが、私をバカだと言った。
私はそれを聞いたママがかわいそうでした。
私がバカだから、ママが悲しみました。
私のママはきれいで優しい人です。ママを悲しませないでください」
友人はこの日を境に、強い母親になることを心に決めました。
それまでの、クヨクヨした自分に決別し、
とにかく娘を宝物だと自慢して、行くところ全てに同伴させました。
いろんな人と会わせました。勉強も一緒に取り組みました。
あれから12年。
成人式を迎え、いい人たちに出会って、
現在、娘はパン屋さんで働いています。
友人は言います。
この子は知能が遅れているのじゃない。
怒りという感情を持ち合わせていないのと、
人よりのん気なだけなんだと。
娘の焼くパンは、世界一おいしいんだ!と。